アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲のミュージカルが好きだ…という方向けに、代表作をまとめました。
Contents
ミュージカル『アスペクツ・オブ・ラブ』
女優ローズと彼女に想いを寄せる青年アレックスを中心に、彼のいとこジェニー、叔父ジョージ、彫刻家ジュリエッタらの17年にわたる恋のゆらめきを描く。
タイトルには、恋愛や夫婦の愛、親子の愛、そして同性愛など、さまざまな「愛のかたち」という意味が込められている。
ミュージカル『エビータ』
1952年7月、33歳で亡くなったアルゼンチン大統領夫人エバ・ペロン。国葬の日、国民は深い悲しみに沈むが、チェだけは冷ややかにその光景を見つめていた。彼にとって「エビータ」と呼ばれた彼女は、民衆の希望を裏切り、名声と富を独り占めした存在だった。
1919年、貧しい寒村に私生児として生まれたエバは、蔑まれた過去を胸に、ブエノスアイレスでの成功を夢見る。15歳で都会へ出て、男たちの力を借りながらスターへの道を歩み、やがてペロン大統領と結婚して国の象徴となる。
ミュージカル『オペラ座の怪人』
1905年、老いたラウル子爵がオペラ座のオークションで一つのオルゴールに手を止める――物語はそこから半世紀前へと遡る。華やかなオペラ『ハンニバル』の稽古中、オペラ座では“怪人”による不可解な事件が相次いでいた。
プリマドンナのカルロッタが降板し、代役に選ばれたのはコーラスガールのクリスティーヌ。彼女の歌声は観客を魅了し、幼なじみのラウルも再び心を奪われる。だがその夜、クリスティーヌは“音楽の天使”に導かれ、オペラ座地下の湖に隠れ住む“怪人”のもとへと連れ去られる。
ミュージカル『キャッツ』
満月の光が街を包む夜、ゴミ捨て場に集うジェリクルキャッツたち。彼らは人間に従うことを拒み、逆境をしなやかに生き抜く自由で誇り高い猫たちだ。今宵は年に一度の“ジェリクル舞踏会”。
長老猫が最も純粋な心を持つ一匹を選び、新しい命を授ける特別な夜である。猫たちは夜明けまで歌い踊り、やがて静寂の中で再生を許される一匹の名が告げられる――その名は、果たして誰なのか。
ミュージカル『サンセット大通り』
ハリウッドのサンセット大通りに建つ豪邸のプールで、一人の若い男が死んだ。その男――売れない脚本家ジョー・ギリスが、自らの最期を語り始める。借金取りから逃げ込んだ先は、かつて名声を誇った大女優ノーマ・デスモンドの屋敷。彼女は今も栄光の夢に囚われ、ジョーに自分の復帰作の脚本を依頼する。
最初は彼女の庇護に甘んじたジョーだったが、自由を奪うようなノーマの愛に息苦しさを覚える。やがて二人の歪んだ関係は、悲劇へと突き進んでいく――ハリウッドの光と影を描いた名作。
ミュージカル『ジーザス・クライスト=スーパースター』
イエス・キリストが十字架にかけられるまでの最後の7日間を描いたミュージカル。ローマ支配下のパレスチナに現れた大工の息子ジーザスは、人々に新しい教えを説き、多くの奇跡を起こした。民衆は彼を「神の子」と讃えるが、弟子ユダはその信仰に疑念を抱き、やがて師を裏切る決意をする。マグダラのマリアはジーザスに深い愛を捧げるが、運命は残酷に進んでいく。
弟子との最後の晩餐、ゲッセマネでの祈り、そして裏切りと捕縛。人々の激情が渦巻く中、ジーザスは静かに十字架の道を歩んでゆく――。
ミュージカル『ソング&ダンス』
「ソング(歌)」と「ダンス(踊り)」の二部構成で描かれる作品。第1部「ソング」は、ニューヨークとハリウッドで波乱の人生を送るイギリス人女性の物語で、マーティ・ウェブのために書かれた。1979年に初演され、1982年にはロンドンのパレス・シアターで正式に上演、1985年にはブロードウェイにも進出した。
第2部「ダンス」は、ロイド・ウェバーの弟ジュリアンのために作曲された『ヴァリエーションズ』(1978年)を基にしたバレエ作品で、パガニーニの『第24番奇想曲』を主題とした変奏曲となっている。
ミュージカル『ヨセフ・アンド・ザ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』
旧約聖書「創世記」のヨセフの物語をもとに描かれた、全編音楽で綴るミュージカル。眠れない子どもたちのもとに現れたナレーターが、夢と希望の大切さを伝えるように物語を語りはじめる。舞台はカナンの地。父に愛されカラフルなコートを贈られたヨセフは、兄たちの嫉妬により奴隷としてエジプトへ売られてしまう。
試練の中でも誠実に生き、夢を解く力でやがて王に仕える身となったヨセフ。再び兄たちと対面したとき、彼が下した決断とは――。子どもたちとナレーターが見守る中で、赦しと希望の物語が展開していく。
ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』
『オペラ座の怪人』から10年後を描く物語。失踪したファントムはマダム・ジリーとメグの助けを得てニューヨークへ渡り、コニーアイランドで見世物小屋〈ファンタズマ〉を経営していた。成功を収めながらも、彼の心は今もクリスティーヌへの想いに囚われている。
一方、ラウルと結婚し息子グスタフを育てるクリスティーヌは、伝説のソプラノ歌手として名声を得るが、ラウルの借金により一家は危機に陥る。そんな中、謎の興行主から高額の出演依頼が届き、渡米した彼女の前に再びファントムの影が現れる――。